こんにちは。今回、樋口明雄著の南アルプス山岳救助隊K-9 を読みました。新田次郎などの山岳小説とは違う、山岳+レスキュー+警察の新感覚小説でとても面白く一気読みしてしまいました。
南アルプス山岳救助隊K-9 とは?
南アルプス山岳救助隊K-9は、南アルプスに常駐している山岳救助犬と山岳救助隊の活躍を小説にしたものです。(もちろんフィクションです。)
主人公は、山梨県警山岳警備隊の女性警察官とそのペアの救助犬です。この二人が心を通わせながら遭難者などを救助するのがストリーのベースです。
舞台は、南アルプスの北岳周辺がメインとなります。主人公達 山梨県警の山岳警備隊の拠点は、白根御池小屋となっています。
普通の山岳小説では、主人公が○○山の山頂を目指すや、主人公が遭難者をレスキューするというものが多いです。しかし、Kー9シリーズは、それらに加えて警察ものとしての事件要素もいりじまっています。このあたりが他の山岳小説と異なる点であり、このシリーズの独特の面白さをかもちだしています。例えば第一巻では北岳の山頂で殺人未遂が発生します。
南アルプス山岳救助隊K-9 を読んだ感想
この本を読むと無性に南アルプスに行きたくなります。作者の山の表現が絶妙すぎて、まるで自分が南アルプスにいるかような心境となり、読み終わると「今度 南アルプスゆこう!!」となります。舞台の山に行きたくなるのは、ほんと登山小説の恐ろしいところです。
上述した通り警察ものの要素もあり、ミステリーファンでもある程度楽しめると思います。ある程度といったのは、あくまでも警察的な要素は山岳小説部分に対するスパイスくらいだと思っていたほう良いからです。しかし、読書が止まらなくなる要素だったりもします。感覚的には山岳 8割、警察もの2割です。難しいトリックやアリバイ崩しがあるわけでもありませんが、山岳小説への追加としてはバッチリの内容です。
こんな山岳と警察もの要素の詰まった南アルプス山岳救助隊K-9シリーズを読んで南アルプスに行きましょう。